サラリーマンには高額セミナーの費用を回収することは難しい
4年ほど前に資産運用の高額セミナーに参加したことがあるのですが その時のことを振り返ってみたいと思います。
主催者の方はテレビにも出ていて書籍も多数出版している方でした。
紹介している資産運用の内容はとても斬新なものだったので私も大変興味を持っていました。
そんな時この方が高額の資産運用セミナーを開催しているということを知りました。
セミナー参加費が50万円という高額セミナーでしたが悩みに悩んだ末参加することにしました。
セミナーの内容はざっくりいうと金融商品の紹介、不動産の紹介、リスク分散の方法についてなどでした。
初めは楽しくセミナーを受講をしていたのですが 中盤くらいから
「この内容ではセミナーの費用を回収できないかもしれない」
という不安を感じ始めました。
というのも講義の大半が不動産の紹介で、講話をしてくれるのも主催者の方ではなく複数の不動産業者の方で「講義というより不動産業者の即売会では?」と思う内容だったからです。
講義の中にはワンルームマンションの直販というふれこみでセミナー参加者にセールスしてくるものもありました。
主催者の方もワンルームマンションの購入希望者が少ないことに首をかしげていましたが、 私からするとこんな短期間のセミナーで2000万円以上の投資をその場で決断できる方がおかしいと思いました。
そもそも資産運用の素人だからこそセミナーに参加しているのにそこでバーゲンセールのように高額な不動産の購入を迫られても通常は決断できない人がほとんどのはずです。
不動産のコスト構造を熟知していない一般的なサラリーマンがこのセミナーで掴んだ情報やコネクションを使って利益を出すことはハードルが高いしリスクが大きいと判断しました。
不動産以外の投資情報については残念ながら私にとっては有益なものはなく書籍などからでも十分得られる情報だったので活用することはできませんでした。
事業主やコネクションが欲しい人には役に立つかもしれない
私のそんな思いとは裏腹に海外不動産の講義中に「そのマンション買います!一つ押さえてください。」と挙手している人もいました。
その人がどんな仕事をしているのか気になって話してみたところ 資産運用の教育をする事業を営んでいる方でお忍びで参加しているとのことでした。
確かに同業者であれば高額であったとしても資産運用セミナーに参加する意味はあるなあと思いました。
情報収集もできるしセミナーの費用も経費で落とせるからです。
また不動産業者や投資商品を扱っている業者ともコネクションを作ることができますので自分の顧客に紹介することもできます。
さらに私が参加したセミナーは終了後に参加者に対して知人紹介のお願いメールが来ます。
次回のセミナーに知人を紹介してくれたら報酬5万円をさしあげるという内容です。
報酬が大きいので著名人の高額セミナーの紹介で稼ぎたいなら参加する意味もあるかもしれません。
私は自信を持って知人におすすめできるような高額セミナーは存在しないと考えているので紹介しませんが。
情報収集は砂金すくいのようなもの。自分に必要な情報は散らばっている。
情報収集は砂金すくいのようなものとホリエモンさんが言っていましたがそのとおりだと思います。
必要な情報というのは人によって違うので1つのセミナーを受講すれば知りたかった情報がほとんど入手できるということはありません。
自分が欲しい情報は散らばっていて多数の人々が少しずつ持っていると私は考えています。これは投資だけに限った話ではないでしょう。
セミナーだけでなく書籍やブログ、メルマガ、SNS、オンラインサロン、地域のコミュニティ、友人のつながりなどなるべく多様なルートから砂金すくいをするというのが価値ある情報にたどりつく近道です。
今思えばなぜあんな高額セミナーに参加してしまったのか自分でも不思議ですがそれだけ主催者側のブランディングやマーケティングのレベルが高かったのかもしれませんね(笑)。
現在では
1点集中で高額セミナーに資金を投下するのは思考停止した者のすること
と自分を戒めています。
あの経験も自分だけでなく自分と関わりのある人の今後の人生に役立てることができればうれしいです。
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